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いへいたのラーメンブログ

けっこう更新してます。

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 いやあ、楽しめました。彼の作品を単行本で買ったのは初めてでした。決断した理由のひとつがこの作品が彼にとっての新境地であこkとがアマゾンのレビューで多く紹介されていたからです。

 サスペンスものではありません。殺人事件も起こりません。数学的矛盾が引き起こす、まことにもってSFそのもののパニック小説です。先ずは主人公はじめ登場人物が出会うところから始まります。

 その舞台は壊滅した東京です。彼らの前から全ての人間が突然消えます。取り残され途方にくれるのですがそんな中でも奇跡的に出会った13人のサバイバルドラマです。

 なんといっても一人一人の登場人部が描かれ切っています。読み手は作中人物の誰にでもストレートに感情移入ができます。会社の専務と部下だったり、普通の女子高生、食いしん坊の青年、娘と無理心中をしようとしていた母親、看護士の女性、さらには老夫婦に生まれたばかりの赤ん坊、やくざ。そしてこの物語の中核を担う異母兄弟の刑事。

 完全に頭の中で映像化できました、映画化されたらきっと素晴らしいと思います。私はあまりその手たぐいの映画は好んで見ないのですが、この作品なら見ちゃうと思います。

 当然ながら単なるぱパニックドラマではありません。東野さんの真骨頂である人間への冷静な洞察と深い愛情が詰まっています。にっちもさっちものいかないときに人はどうあるべきか、集団の中で個人の意見や、その人の人としての尊厳はどうあるべきなのかを、読み手は物語を読み進めているうちに学習していこくとができます。その点ではこれは単なる小説の域を超えた、もはや何かの「指南書」といっていいでしょう。私は少なからずも励まされました。

 ラストシーンに向かっての展開は怒涛です。どきどきしてしまって、ページをめくる手が止まりません。買ってから45時間で読み終えました。

 最後は余韻が残ります。かつてみた「トゥルーマンショー」のラストと何となく被りました。「月桃の花(GAMA)」や「サルの惑星」に近いテイストもあります。

 お勧め、この本について誰かと語り合っちゃいたくなります。
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