いへいた

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 今日、新百合が丘での舞台あいさつに合わせて見てきました。なるほど、皆さんのレビューにあるように淡々と話しは進みました。私が兎に角感じたのは「大林作品」へのオマージュでした。当時いたいけな少年であった私は、得も言えぬあの緩やかな時間の流れの中に描写される、繊細な感情表現・演出には心を奪われたものです。原田知世さんは今も私の中で永遠のアイドルです。その時抱いた感情のまま、あの名作「ジュブナイル」は正しく深層感情の中で「時は止まって」います。

 50歳超えのわれわれ「オジノフ」世代が若きころに引き込まれた「時をかける少女」で感じたあのモノクロームな感じや、「転校生」で感じた切ない感情がジワジワと体の中から滲み出してきました。長回しの撮影手法も見ていて心が穏やかな気持ちになれました。古き良き昭和の日本映画の臭いを感じながら時間は流れました。

 好きなシーンはいくつかありましたが、百田演じる主人公さおりと、玉井演じるユッコのベッドシ-ン(笑)。ここでの小声での会話は、ライバル出現に動揺していたユッコが、まるでその感情を恥じるように、それでも確固たる決意を「友情」というオブラートに包んで伝えています。誰もが見ていて「ユッコは吹っ切れた」なと感じたことでしょう。

 そして何より、さおりの決意が力強い言葉で語られるラスト数分には目と耳を奪われました。中途半端で、いつもいら立って「自分が何なのか」がつかめなかった一人の若者が、迷うことなく邁進して行けるものを自らの力でつかみ取った逞しさに私の胸の奥につっかえていたものが落ちて行きました。「涙が出る」という感情とはちょっと違う「よかったね、頑張れるね」という「親心」にも似た感情であったことに家に帰ってきてから気がつきました。  

 文化系・運動系の境無く、部活動に励んでいる高校生は「自己実現」の真っ最中です。選んだ部活以外のものに目もくれないでいられるかの『葛藤』。不安を抱きながらも「努力を積み得げていけば何とかなる」という日々の練習の積み重ねから起こってくる『期待』、きっと誰でも一度はあるであろう顧問との確執(面従腹背であったりします。)、埋められない実力差と友情との板挟み、失運動部であれば「怪我」や「スランプ」、文化部であれば活動の中での「失敗」などなど。

 それらの全てを受け入れて「若者たち」は今「歩き始める」のです。「あてもないのに」

 ※ 杏果が舞台挨拶に来ました。ちっちゃかった。笑。でもって、赤ん坊を連れてきた若夫婦(当然作中に大泣きが何度か)に帰りに「全員に謝れ」と迫っていた御同志よ、あれはよくないよ。 
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